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「悪者」

03 24 *2009 | 一病息災::乳がん・診断と告知

さて。忘れないうちにこの半年を振り返っておきますか。
まあ、忘れたくても忘れることは無理なのですが、昨年秋に受けた検診で乳がんが発見されまして。
新たなカテゴリとして暫くはつらつら綴って行くことになります。

夏の盛りと残暑の頃は、まだヘルニア騒動を引きずりつつ、仕事帰りにがちがちに強ばった身体をマッサージ通いで揉みほぐして貰っておりました。
秋の風が吹く頃、ようやく年の初めに申し込んでいた区の婦人科検診、子宮ガンと乳がんを受けなければと重い腰を上げたのでした。
私の住んでいるところでは申し込めば1年置きに無料受診出来るのですが、私は今回が初めてで、職場の同僚の薦めもあって本来なら春先に行っている筈だったのです。
ところが降って湧いたような頸椎ヘルニアでそれどころではなくなってしまい、気が付けば受診票の締め切り10月末が目前に迫ってきていました。
受診票に同封されている区内の病院で、近い場所に電話をして予約をします。
婦人科も乳腺科も同僚に教えて貰ったところ。
特に乳腺外来の病院というのは区内でもここしかありません。
先に予約した婦人科では、2500円の追加料金で超音波もかけてもらえます。
子宮ガン検診は何事もなくパス。

その数日後、乳腺外来でマンモグラフィー。
続きまあ、要するにおっぱいを縦横に挟んでレントゲンを撮る訳です。
その時まで私は自分の身体に異変があるなんて思ってもみませんでした。バカですね。
その夜、家に帰って寝しなに今日撮影された自分の胸を指先で辿ってみます。
すると…おっぱいというよりも真ん中寄りの右胸になにやらぐりっとあたるのです。
それも、大きさを喩えるならウズラの卵のような大きさ。
試しに左の同じところと両方で触ってみても、絶対に判るくらいに大きなモノ。
こりゃいったいなんだ??
私的に乳がんというのは、おっぱいのふかふかした柔らかい膨らみの中に何かが入っているような違和感を感じることで判るものだと思っていました。
ところがその夜私が見つけたモノは、もっと胸板そのもののところに盛り上がるようにぐりぐりしているのです…実際に外からの見た目では判らないのですが。
結果を聞きに行くまでの二週間、毎晩そのぐりぐりを撫でながら、その時はあまり深く考えませんでした。
乳腺外来の個人病院はなにしろ混んでいるので、検査も結果も予約が数週間先まで埋まっています。
二週間後、先生の「何か写ってますね」の一言に「ああ、やっぱり」と答えていました。
「前から自覚はあったのですか?」と聞かれ「いいえ。ここに来て写真を撮った日に初めて気が付きました」と言うと先生は苦笑しました。
触診、エコーでもその「何か」ははっきり判ります。
ただし、見た目は「悪者」の顔をしていないようだと、その時先生は言っていました。
当然白黒ははっきりさせねばなりません。
見た目でも触った感じでも判らなければ、これはもう生検、細胞診です。
その生検も二週間後に予約。
こうして乳腺外来予約待ちで秋は更けて行くのでした。

次の病院はすでに12月始め。
細胞診は、気になるしこりに直接針を刺して細胞を取ります。
まずは、細い針で数回。
その後局所麻酔をしてもっと太い針で数回。
結果はまた二週間後です。
生活も仕事も目一杯忙しくなった頃、12月17日。
悪者じゃないかもしれないと先生が見立てたぐりぐりは、結局悪者でした。
既に私の細胞はいろいろと調べられたらしく、「がん」としての顔がしっかりしていました。
下った診断は直径3センチの悪性。
もう初期段階は越えてⅡ期に入り、転移がなければⅡa、もしも転移が見つかればⅡbということでした。
生検の時点でがんを覚悟していた私は、早速ネットで乳がんを調べまくりました。
なにしろそのくらい胸元のぐりぐりは大きく、これに気付かなかった自分が本当に迂闊だったと思わざるを得なかったのです。

その場で年明けの手術日が決まり、それに備えて採血です。
そして、年内にCT検査が別の病院に予約されました。

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