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復讐するは我にあり

07 17 *2008 | 宿主生存報告

「ちょっと、早くしてくれよ」
比較的空いていると、後ろから来たお客様に気付かない時がある。
若い部下を連れていると思われる初老の男性は、いらついたようにそうおっしゃった。
馬鹿丁寧にひとつひとつ値段を読み上げて、ことさら丁寧に対応し、そうしつつ1.25倍くらいのスピードで右から左に品物を移して、「幾らです」と告げて背筋を伸ばし、お客様が清算を済ますのを待つ。
普段、いちおうベテランとしては品数によっては袋詰めまでこなすのだが、こういう時は絶対にしない。
この「待つ」時間が大切。
早くしろ、と人のことをせかしたクセに、もたもたと財布を出し、紙幣を出し、小銭を出すおっさんをじっと見つめ、ごゆっくりどうぞ、の微笑みでそれを待つ。
人を急かすくらいなんだから、目にもとまらぬスピードで清算を済ませて下さいませんか?と目で訴えつつ。
最後に「領収書はお要り用ですか?」と伺う。
途中のタイミングで聞かないところがミソ。
言われなくてもレジ作業なんてさっさとやるのに、そんな嫌味の一言でレジのおばさんに意地悪されてしまうんですよ、おっさん。

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